記憶系脳とは、ものを覚えたり、思い出したりするときに働く。情報を蓄積させ、使いこなす。記憶を司る海馬の周囲に位置する中枢である[1]。記憶系脳は、覚える・忘れない・思い出すなどの役割を担当する[2]。
脳の中心部には記憶の蓄積に深く関係する海馬という器官があり、この海馬の周囲に位置しているのが記憶系脳である[2]。
「恐怖」などの感情と「記憶」が強く結びついていることから、記憶系脳と感情系脳は結びつきがあるという[2]。また、理解していたり、深く考えたりすれば、よく記憶できることから分かるように理解系脳や思考系脳とリンクさせると記憶系脳は大きく成長するという[2]。大人になると学生の頃のように丸暗記はできないが、理解したものは覚えることができるのは、この仕組みが脳にあるからだろう。
記憶には「言語記憶」と「イメージ記憶」があり、記憶系脳が弱くなってくると、その片方、あるいは両方が思い出せなくなるという[2]。
記憶系脳を鍛えるには、寝る前に今日行ったことを順番に3つ思い出すことであるという[2]。日記をつけるのが良いかも知れない。私は日記が苦手で、いつも三日坊主であるが、この機会に日記をつけようと思い、三日坊主ぐせと奮戦中である。結果的に昨日よりも一昨日、一昨日よりも一昨々日を思い出すことになるのでトレーニングとしては効果的であるらしい[2]。あるいは読書感想文のようなものを書くと記憶系脳を鍛えるためには良いかも知れない。
若い時に苦手だったことに挑戦すると海馬が成長するという。昔から苦手であったことをやってみることは、未発達な脳中枢を刺激するだけでなく、昔の記憶をもとに新しい記憶が生まれることで、海馬の成長に非常にプラスに働くのだという[2]。
私の場合は昔から語学と音楽が苦手であるから、これらにチャレンジすれば、海馬が刺激され記憶系脳をはじめ他の中枢も鍛えられるかも知れないということである。早速、始めてみようか。
また、料理が脳トレに良いことは知られているが、「自分で料理をする」ことは新旧の記憶を司るすべての記憶系脳を活性化させることになるからだという[2]。自炊をすることは脳トレにも良いということである。
【参考資料】
1 | 加藤俊徳著、「一生頭がよくなり続ける・すごい脳の使い方」(2022年11月10日発行)サンマーク出版 |
2 | 加藤俊徳著、「努力なし!70歳から脳が成長するすごいライフスタイル」(2023年4月6日発行)かや書房 |
お勧め記事(順不同)
【古事記版日本神話】天地創造からヤマタノオロチ退治までの物語
ヤマタノオロチを退治したスサノオが須賀に宮殿を造った際、詠んだのが下記の和歌である。
八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を
これが日本最古の和歌とされる。
【古事記版日本神話】大国主神の誕生から天孫ニニギの降臨までの物語
大国主命について「因幡の白兎」しか知らなかった私が「根の国への訪問」の神話を読んで、日本神話に興味をもったきっかけとなった。大国主命が主人公の出雲神話に興味をもった次第である。
【古事記版日本神話】天孫ニニギとその御子・海幸彦と山幸彦の物語
ニニギとコノハサクヤヒメの冷めた夫婦関係や、山幸彦が浦島太郎のように海神の宮殿へ訪問し、豊玉姫と結婚するが出産シーンを覗き見したために別離してしまうなど興味深い神話が語られている。