はじめに
シランというラン(蘭)をご存知だろうか? そんなランは「シラン(知らん)」などとオヤジギャグを言うつもりは毛頭ない。
春から初夏にかけて、可憐な紫や白の花を咲かせるシラン(紫蘭)。 丈夫で育てやすく、手間も少ないので、ガーデニング初心者にもぴったりの植物である!
シラン(紫蘭)は、実家の庭によく咲いていたものだが、世話をしていた母が他界してから次第にその姿を見せなくなってしまった。
シランは紫紅色の可憐な花を付け、地植えが可能なランでもあるので育てやすいランであるとされる。それで私の自宅の庭でも育ててみることにしてから10年以上が経過する。毎年のように花を咲かせるが、そのまま地植えにしたままでいると徐々に咲く花の数が減ってきて、元気が無くなってくる。何年かに一度は植え替えた方がよいのかも知れない。
また、シラン(紫蘭)が日向を好むのか、半日向を好むがはっきりとしないので、鉢植えにして比較検討してみたことがあるが、どちらかと言えば日向を好む植物のようである。そして、鉢植えのシランは地植えのシランに比べて開花が遅いことが明らかとなった。そのため、私はシランを主として地植えで育てることにした。
本稿では、地植えと鉢植えの両方に対応した育て方と管理のコツを、わかりやすく紹介したい。
シラン(紫蘭)とは?
シランはラン科シラン属の宿根草(多年草)である。日本の気候にもよくなじむ丈夫な植物で、地植えが可能な地生ランでもある。 名前の由来は「紫色の蘭」=「紫蘭(シラン)」から来ていて、日陰でも元気に育つのが特徴である。
- 開花時期:4月〜5月頃
- 草丈:30〜50cmほど
- 花色:紫、白、ピンクなど
- 耐寒性・耐暑性:どちらも強く、放任でも育つほど!
地下にある偽球茎(地上茎の一部が肥大化して貯蔵器官となったもの)は丸くて平らで、古い偽球茎がいくつもつながっている。
葉の形は幅の広い長楕円形で、薄いが堅く、表面にたくさんの縦筋が並ぶ。葉は、最も新しい偽球茎から3~5枚程度出る。
花期は4~5月頃で、高さ30~50cmほどの花茎の先に細長く、開ききらないような感じで数個の花をつける。
シランの育て方
シランは地植えでも鉢植えでも楽しめる、丈夫で育てやすいランということで、ランに興味を持ち、自分でも育ててみたい思った人の入門品とも言えるランである。
一般にランの栽培は面倒であるが、このシランというランは誰でも容易に育てることができるので、多くの人に親しまれている。
シランは春になると地下に連ねた扁平な地下球(偽球茎)からササのような葉茎を伸ばして先端に赤紫色の華麗な花を咲かせる。そして晩秋には葉を落とし休眠する。結実するとタネを飛ばし、気づかぬうちに植えた覚えのない場所から小苗が発芽していることがある。
地植えで育てる方法
- 場所選び
- 日当たりの良い場所か、半日陰の場所が適している
- 半日陰〜明るい日陰がベスト!
- 直射日光が強すぎると葉焼けすることもある
- 木陰や建物の北側などが◎
- 水はけの良い土壌を選ぶこと
- 赤玉土6:腐葉土4 の割合で混ぜるとふかふかに!
- 元肥として緩効性肥料を少し混ぜておくと安心
- 植え付け
- 春(3〜4月)か秋(10〜11月)が適期
- 球根(偽球茎)を3~5cmほどの深さに植え、株間は15〜20cm空ける
- 水やり
- 植え付け直後はたっぷり水やり
- 根付いたら、基本は自然の雨でOK!
- 自然の雨で十分だが、夏場で乾燥が続く場合は水を与える
- 肥料
- 花が咲き終わった後に少量の肥料を与えると良い
- 冬越し
- 寒冷地では腐葉土などで株を保護すると安心
鉢植えで育てる方法
- 鉢選び
- 根が広がりやすいように、少し大きめの鉢を選ぶ
- 5〜6号鉢が目安(1〜2球根用)
- 用土
- 水はけの良い土を使用
- 赤玉土と腐葉土を6:4の割合で混ぜるのがおすすめ
- 市販の草花用培養土でもOK!水はけがよければ◎
- 植え替え
- 毎年または2年に1回、春か秋に植え替えを行う
- 鉢底に鉢底石を敷いて通気性アップ
- 球根の上に2〜3cm土がかぶるくらいに植える
- 水やり
- 植え付け直後はたっぷり水やり
- 土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える
- 冬は控えめに
- 置き場所
- 明るい日陰〜半日陰に置くと元気に育つ
- 肥料
- 成長期に液体肥料を2週間に1回程度与える
シランを元気に育てるコツ
- 花が終わったら花茎をカットして株の消耗を防ぐ
- 2〜3年に一度は株分けして風通しを良くする
- 肥料は春と秋に緩効性肥料を少量でOK!
あとがき
シラン(紫蘭)は丈夫で育てやすいラン科の植物で、地植えでも鉢植えでも楽しむことができる。本稿では、それぞれの方法について簡単に紹介した。
どちらの方法でも、シランは比較的手間がかからないため、初心者にもおすすめである。美しい花を楽しむために、ほんの少しだけ適切な管理を心がければよいだけである。
シランはほったらかしでも咲く優等生!
このように、シランは手間いらずで毎年きれいな花を咲かせてくれる頼もしい存在。 地植えでも鉢植えでも育てられるから、庭がある人も、ベランダ派の人も楽しめるのが魅力である。
あなたもシランを育ててみませんか?きっと、毎年の開花が楽しみになることでしょう。