はじめに
最近、「人生100年時代」という言葉をいろいろなシーンで耳にすることが多くなった。世界中で長寿化が進んでいるが、特に日本ではその傾向が顕著である。
この「人生100年時代」を健康的に生き抜くための方法論も考えなければならない。「健康寿命」という用語があるように、私たちにとっては継続的な医療や介護に依存しないで、健康で、自立した生活ができる期間と、いわゆる「寿命」との差ができるだけ小さい方が良い。日常的・継続的な医療や介護に依存して生きる期間が長引くことを望む者は誰もいないと思う。
私もシニア世代になり、今までのような無茶が体力的にもできなくなった。健康寿命を高め、「人生100年時代」を健康に生きるために必要なことは何かについて考えてみないといけない。
私の周囲にも高齢になっても元気な人がいる。その人たちの性格的な特徴や習慣など、彼らのライフスタイルを参考にすれば、私自身がこれからの人生で実践すべきことが何かが見えてくるように思うわけである。目標にすべき先達に学ぶのが一番である。
ライフスタイル(life style)は、個人の生活の様式や習慣、価値観に基づいた生き方を指した用語である。つまり、Quality of Life(生活の質)や価値観、活動の選択をはじめ、仕事、趣味、人間関係、ライフバランスなど個々人の生き方や価値観に基づく選択や行動が含まれる広範な概念である。
健康で快適なシニアライフとは、心身のバランスが取れた充実した日々の生活を意味する。健康で快適なシニアライフを送るためのライフスタイルには、いくつかの重要な要素があると思うが、なかでも健康維持に欠かせないのは悪しき7つの生活習慣を禁じて、良い生活習慣を日常生活に組み入れているかどうかで決まるように思う。
ここで、生活習慣とは、日常的な行動パターンや習慣が含まれ、具体的には食事、運動、睡眠、喫煙や飲酒など、私たちの健康に直接影響するような要素を指している用語である。
したがって、生活習慣はライフスタイルの一部であり、健康に影響を与える具体的な行動を指し、ライフスタイルは個人の全体的な生活の在り方や選択を表していると考えてよい。
そこで、健康を維持しつつ楽しいシニア生活が過ごせる理想的なライフスタイルというものは、より良い生活習慣の要素を私たちの日常生活の中に組み入れたものであるはずだとの考えに立ち、「健康で快適なシニアライフが過ごせるライフスタイル」というものを生活習慣に注目しながら考えてみたいと思う。
栄養バランスの取れた食事
- 多様な食材
- 新鮮な野菜や果物、全粒穀物、魚、豆類などをバランスよく摂取することで、必要な栄養素を満たす
- 健康的な脂肪、適量のタンパク質を摂る
- 和食や地中海式ダイエットなどが参考になる
- 食事を楽しむ
- シンプルで栄養価の高い料理を楽しむ
- 美味しく食べることができる喜びを大切にしたい!
- 適切な水分補給
- 一日に十分な水分を摂ることで、体の機能を正常に保つことができる
- 一日に2〜3リットルの水を飲むことが推奨される
- 特に運動した場合や暑い日には熱中症に注意!
定期的な運動
- 軽い運動
- 体力を維持し、心身の健康が保てる
- 週に150分以上の有酸素運動が推奨される
- ウォーキング、ヨガ、水泳、ピラティスなど、関節に優しい運動を取り入れる
- 朝の散歩
- 新鮮な空気を吸いながら、毎朝軽い散歩をする
- 体を動かし、心をリフレッシュ
- 公園や自然豊かな場所を散策すると良い
- 適度な筋力トレーニング
- 筋肉を維持し、転倒のリスクを減らすことが重要
適切な睡眠
- 十分な睡眠時間
- 一日7〜8時間の質の良い睡眠を確保する
- 体の回復と免疫力の維持が図れる
- 就寝前にはスマートフォンやタブレットなどを使用しない
- リラックスできる効果的なルーチンを持つ
- 規則正しい生活
- 規則正しい生活リズムを保つ
- 体内時計を整える
心の健康
- ストレス管理
- 瞑想や趣味を楽しむことでストレスを軽減させる
- 必要に応じて専門家に相談することも大切
- 新しい趣味の発見
- 社会的なつながり
- 人との交流は心を温かくし、孤独感を和らげる
- 家族や友人との交流の時間を大切にする
- 地域のコミュニティ活動に参加して孤独感を防ぐ
- ボランティア活動に参加するのも良い
- 適度なリラクゼーション
- 読書
- 興味のある本を読むことは知的好奇心も満足させる
- 静かな時間を大切にしたい!
- 映画や音楽の鑑賞
- 映画や音楽には心身をリフレッシュさせる効果がある
- 瞑想やヨガ
- 心のバランスを整え、ストレスを軽減するのに効果的
- 読書
定期的な健康チェック
- 健康診断
- 定期的な健康診断で、病気の早期発見と予防が可能になる
- 予防接種
- 必要な予防接種を受け、感染症のリスクを減らす
安全で快適な生活環境
- 住環境の整備
- 安全な住環境を整える
- バリアフリーの設備や転倒防止の工夫を取り入れる
- 転倒防止のために家具の配置を見直す
- 安心して暮らせる住まいを実現する
- 適切な医療機器や健康器具の使用
- 血圧計などを使用して日々の健康状態をモニタリング
- 必要な医療機器や健康器具を利用して健康管理を徹底
あとがき
健康を維持するための生活習慣をまとめると次のようになる。
- 栄養バランスの取れた食事
- 定期的な運動
- 適切な睡眠
- 心の健康
- 定期的な健康チェック
- 安全で快適な生活環境
喫煙と過度な飲酒は含まれてはない。それらは、悪しき7つの生活習慣に含まれているから当然である。
本稿で述べてきたようなことを強く意識して、今すぐにでも行動を起こせば、私たちシニア世代でも持続可能で健康を維持できるライフスタイルを実現できるのではないだろうか。
それを実証するために私はこれらの生活習慣を日常生活に取り入れてみようと思う。「気付くのが遅いのよ」と妻に笑われる私ではあるが、「思い立ったが吉日」という格言もあるではないか。
快適なシニアライフを過ごすには、その基盤となる心身ともに健康であるが大切である。せっかくこの世に生を受けた以上、寿命が尽きるまで、シニア時代も精一杯、楽しみたいと思う。