はじめに
朝の目覚めに、午後のティータイムに、夜のリラックスに。 紅茶は、ただの飲み物ではなく、心を整えるひとときの魔法のような飲み物と言えば、言い過ぎだろうか? 私はコーヒー(珈琲)も好きだが、紅茶の選択肢がある場合は迷うことなく紅茶を選択することが多い。
紅茶は、茶葉や淹れ方次第でまるで別の飲み物のように変わる奥深い世界である。美味しい紅茶を淹れるには、ちょっとした知識とこだわりが大切である。
本稿では、いつもの一杯が格段に美味しくなる、紅茶の淹れ方の秘密と極上テクニックについて、ウンチクを交えながら紹介したいと思う。
水の質が味を決める
紅茶の味の約98%は水で決まる。軟水が紅茶に向いているとされ、日本の水道水は適しているが、カルキ臭が気になる場合は浄水器を使うと良い。また、ミネラルウォーターを使う場合は硬度が低いものを選ぶと、茶葉の香りが引き立つ。
お湯の温度がポイント
紅茶の種類によって最適な抽出温度が異なる。例えば:
- ブラックティー(紅茶): 95~100℃
- グリーンティー(緑茶ベースのフレーバードティー): 80~85℃
- ホワイトティー: 70~80℃
熱湯を使うと苦味が強く出ることがあるため、茶葉ごとの特徴を知ると一歩プロに近づける。
お湯の温度が香りを決める
紅茶の茶葉は種類によって、適したお湯の温度が違う。
- ダージリンやウバなどの繊細な茶葉:90〜95℃
- アッサムやセイロンなどのしっかり系:95〜100℃
- フレーバーティーやブレンドティー:90℃前後が香りを引き立てやすい
沸騰したお湯をすぐに注ぐのではなく、少し冷ますだけで、香りの立ち方がぐっと変わる。
茶葉と水の黄金比
一般的には1杯(約150ml)に対して茶葉2~3gが適量であるされ、ゴールデンルールと呼ぶこともある。茶葉が多すぎると濃くなりすぎ、水っぽいと物足りない。自分好みのバランスを探すことが紅茶の楽しみの一つである。
茶葉の量と水のバランスを整える
基本はティースプーン1杯(約2〜3g)に対して150〜180mlの湯が目安。 濃くしたいからといって茶葉を増やしすぎると、渋みが強くなりすぎることもあるので注意!
ティーポットの温め
抽出前にティーポットをお湯で温めておくと、温度の急激な低下を防ぎ、茶葉の香りが存分に引き出される。これをウォームポットと呼び、英国式の伝統的な手法である。
ティーポットを温めるだけで変わる⁉︎
意外と見落としがちなのが、ティーポットの予熱。 冷たいポットにお湯を注ぐと、温度が下がってしまい、香りが十分に引き出せないことも。
淹れる前に熱湯を注いでポットを温めておくと、茶葉がしっかり開いて、香りも味も豊かになります。
蒸らし時間の大切さ
蒸らし時間は茶葉の種類によって異なる:
- 紅茶: 約3~5分
- 緑茶系フレーバーティー: 1~3分
- ハーブティー: 5~10分
蒸らし時間が長すぎると渋みが増すので、時間をしっかり守ることが肝心である。
蒸らし時間が味の深みを左右する
紅茶は「蒸らし」が命!
- 1分未満:軽やかであっさり
- 2〜3分:香りとコクのバランスが良い
- 4分以上:渋みが強くなり、ミルクティー向きに
茶葉の種類や好みに合わせて、タイマーを使って調整してほしい。
適度なかき混ぜ方
蒸らしが終わったら、一度軽くかき混ぜることで味が均一になる。これを怠ると、最初と最後で味わいが異なることがある。
最後の一滴まで注ぎきる
紅茶の最後の一滴には、うま味と香りのエッセンスが詰まってるんだよ。 ティーポットをしっかり傾けて、最後まで注ぎきるのが美味しさのコツ!
ミルクティーは順番が重要
英国式では、紅茶を先にカップに注ぎ、その後でミルクを入れるティーファーストが主流。一方、ミルクを先に入れるミルクファーストは、カップが割れるのを防ぐための伝統的な方法であった。それぞれの手法で味わいが微妙に変わるので、是非、その違いを試してみると良い。
あとがき
紅茶は“丁寧な時間”を味わう飲み物
紅茶の魅力は、味や香りだけではない。 それを淹れる時間、香りを楽しむ瞬間、カップを手に取るしぐさ……すべてが、自分を大切にする時間となる。その一杯が、きっとあなたの一日をやさしく包んでくれるはずである。騙されたと思って、今日から、ちょっとだけ丁寧に紅茶を淹れてみませんか?