はじめに
最近、「人生100年時代」という言葉をメディアから耳にすることが多くなった。世界中で長寿化が進んでいるが、特に日本ではその傾向が顕著である。
長寿化によって従来のライフプラン(人生設計)が覆されると考えられ、従来とは異なる新しい人生設計の必要性が説かれている。そして長い人生を生活するためのマネープランが語られることが多い。確かに年金だけでは生活できにくい状況下では当然であろう。人は霞を食べて生きているわけではない。衣食住を満たすためにもお金は必要である。そのお金をシニア世代が稼ぐとなるとその手段は限られてくる。成功と失敗の話題に事欠かないものに株式投資がある。
私の経験から言えることは、株式投資がうまくいった、つまり儲かった場合というのは単に運が良かった場合が多い。
株式投資を始めた頃、株価の値上がりを目指して購入した株が期待どおりに上昇することはめったになかった。期待とは反対に下落してしまうケースが残念ながら実に多かった。その結果、ロスカット(損切り)が苦手な私は、いわゆる「塩漬け株」を多数保有することになったものである。
書店には株式投資法に関する書籍が多く並んでおり、私も読者の一人として新刊が書店に並ぶたびにせっせと購入し、精読したものである。しかし、その多額の投資費用を、私はまだ回収できずにいる。
いわゆる投資本の多くは著者の成功体験を元に書かれており、彼らの過去の成功体験をまねても同じような結果が得られない。
理由は明らかである。投資家の思惑を反映してランダムに変動する株価を正確に予想することなど到底無理であって、プロのトレーダーでも失敗している。
銀行や証券会社が勧める投資信託で利益が出ているものはどれくらいかを調べれば、如何に連勝することが難しいかが容易に想像がつく。
ましてや一般人が株式投資で常に勝てるわけがない。そのことを身をもって知るまでに私は多額の教材費を支払ってきたことになる。還暦を過ぎて、やっとその悟りの境地に到達した感がある。
悟りついでに理解したことがもう一つある。それは株式投資で成功するには「運」が必要だが、失敗するにはかなり高い精度で間違った投資法・運用をしていたということである。
それらの誤った投資法や資産運用を大いに反省し、問題点をしっかりと理解した上で、二度とその轍を踏まないような投資や運用を実践して再起を図ろうと思っている。
シニア世代の資産運用は、如何に危険を避け、より安全性の高い運用ができるかにかかっている。若い時のように失敗しても再起できる時間が残されているわけではないからである。
| <目次> はじめに ✅ 感情で動いてしまう ✅ 損切りできずに塩漬け ✅ 利益確定が早すぎる ✅ 分散せずに集中投資 ✅ 短期で結果を求めすぎる ✅ 情報の取捨選択ができない 私が株式投資で学んだ教訓 投資への正しい向き合い方 あとがき |
✅ 感情で動いてしまう
📉 失敗例:
- SNSで話題になっていた銘柄を“なんとなく”買ってしまい、数日後に急落。売るタイミングも逃して損失に…。
💡 教訓:
- 投資は「情報」より「判断」が大切。感情に流されると、冷静な判断ができなくなる。
- 情報の出どころと根拠を確認しよう!「なぜ買うのか」を自分の言葉で説明できるかがカギ!
- 自分なりの投資ルールを決めておく(例:損切りライン、購入基準)
- 一晩寝かせてから判断する“クールダウン”も効果的!
✅ 損切りできずに塩漬け
📉 失敗例:
- 含み損が出ても「そのうち戻るはず」と放置。資金が動かせず機会損失に。
💡 教訓:
- 感情に流されず、ルールを決めておくことが大切。たとえば「−10%で売却」など。
✅ 利益確定が早すぎる
📉 失敗例:
- 少し上がっただけで売ってしまい、その後さらに上昇…。
💡 教訓:
- 短期の値動きに一喜一憂せず、目的に応じた保有期間を意識しよう。
✅ 分散せずに集中投資
📉 失敗例:
- “この企業は絶対伸びる!”と信じて全資金を1社に投入。ところが業績悪化で株価が半分に…。
- バイオベンチャー株への投資で大失敗の経験が私にはある
- 1社に全資金を投入し、業績悪化で大打撃。
💡 教訓:
- どんなに有望に見える企業でも、未来は誰にも読めない。リスクは分散してこそコントロールできる。
- 業種や地域を分けて複数銘柄に分散投資
- 投資信託やETFの活用も視野に入れる
- 複数の業種・地域に分散することでリスクを軽減!
✅ 短期で結果を求めすぎる
📉 失敗例:
- 買って数日で値動きがないと不安になり、すぐに売却。結果的に、数週間後に大きく上昇していた…。
💡 教訓:
- 株式投資は“時間を味方につける”もの。焦りはチャンスを逃す原因に。
- 投資目的を「短期」か「中長期」か明確にする
- 長期視点なら、日々の値動きに一喜一憂しない
✅ 情報の取捨選択ができない
📉 失敗例:
- ネットやテレビの情報に振り回されて、売買を繰り返し、手数料と損失ばかりが増えてしまった。
💡 教訓:
- 情報は多ければいいわけじゃない。自分にとって“信頼できる軸”を持つことが大切。
- 信頼できる情報源を絞る(証券会社のレポート、企業のIR情報など)
- 他人の意見より、自分の判断基準を育てる
私が株式投資で学んだ教訓
高い教育費を払って、つまり株式投資で大損をして私が学んだことをまとめると下記のような教訓かも知れない。
①株価は投資家の思惑の総体で決まり、絶対的な基準はない。
②株式投資では、安値を買うより、高値を買う方が安全。高い株価を買って、より高い株価で売るという強気の姿勢で挑む。下値に指値をする弱気の姿勢は避ける。
③株価は「安い・高い」ではなく、「強い・弱い」で判断。出来高を伴った株価上昇をする強い銘柄ほど儲かるので、より強い銘柄を探す努力をする。
④長期的に上昇する銘柄を狙う。短期相場に手を出さない。
⑤仕手株、特に小型仕手株には手を出さない。
⑥銘柄は自分で選び、投資専門家の推奨銘柄は買わない。
⑦株価の天井と底を見定め、買いのタイミングを見極める。
⑧利益目標として1年に5割以上を目指せるような取引を選択する。
⑨株式投資は、優待や保有(配当)ではなく、売買益を狙う。
⑩「買い」は現物取引だけにし、信用取引では買わない。
⑪信用取引は「ツナギ売り」のために利用することもある。
⑫市場の動き全体に影響する株価指標から目を離さない。
⑬株式投資は勝率に拘ってはいけない。勝率よりも損失を最小化する(適切にロスカットを実行する)ことが重要である。
⑭株式投資は余裕資金でないと勝てない。生活資金で投資するのは最初から負け戦さをするようなものである。
投資への正しい向き合い方
株式投資に“絶対の正解”はない。 でも、失敗から学び、少しずつ自分のスタイルを築いていくことが、長く続けるためのカギになる。
✅ 投資と向き合うヒント:
- 学び続ける姿勢を持つ
- 投資は「知っているかどうか」で大きく差が出る世界。 本やニュース、企業のIR情報など、日々の情報収集が力になる。
- 自分の投資スタイルを知る
- 短期で利益を狙うのか、長期で資産を育てるのか。 目的がはっきりすれば、判断もブレにくくなる。
- 感情と距離をとる
- 「怖い」「欲しい」といった感情は、判断を狂わせがち。 冷静に、ルールに従って動くことが成功への近道!
- 「勝つ」より「負けない」ことを意識する
- 小さく始めて、経験を積みながら学ぶ
- 感情よりもルールとデータを信じる
- 投資は“自分を知る”旅でもある!
あとがき
失敗は、投資家としての“財産”になる
失敗は誰にでもある。むしろ、失敗しない人なんていない。 大切なのは、その経験から何を学び、次にどう活かすかである。株式投資は、知識と経験を積み重ねていく“長い旅”。 焦らず、ブレずに、自分のペースで向き合っていこう!
失敗は“投資力”を育てるチャンス!
株式投資に「絶対の正解」はない。 でも、失敗から学び、次に活かすことで、私たちの投資は確実に成長していく。 焦らず、慌てず、自分のペースで。 株式投資を「怖いもの」から「味方」に変えていきましょう!