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春・夏・秋の風物詩、圧巻の花畑、菜の花畑・ひまわり畑・コスモス畑

<目次>
菜の花畑
  • あわじ花さじき【兵庫県・淡路島】
  • 藤原京・藤原宮跡【奈良県】
  • 日本各地の「菜の花畑」一覧
ひまわり畑
  • 明野ひまわり畑【山梨県】
  • 日本各地の「ひまわり畑」一覧
コスモス畑
  • あわじ花さじき【兵庫県・淡路島】
  • 日本各地の「コスモス畑」一覧
全国のお花畑の作付け状況
  • ダントツに多いのはコスモス畑
  • 二毛作をするお花畑一覧
  • あわじ花さじき(淡路島)は三毛作?
あとがき

菜の花畑

あわじ花さじき(兵庫県淡路市)・菜の花畑

菜の花畑を観ると春の訪れを感じるのは私だけでしょうか? 

春の風物詩の一つに「菜の花畑」がある。一面に広がる菜の花畑を目にするとついシャッターを切りたくなる。黄色の絨毯のような景色は田園情緒を感じさせ、誰の心をも癒してくれるはずだ。

菜の花は、アブラナ科アブラナ属の植物の総称であるが、特にアブラナ(油菜)またはセイヨウアブラナ(西洋油菜)の別名として用いられることが多いと思う。園芸上では鑑賞用に利用するものはナバナ(菜花)、食用とする場合はハナナ(花菜)と呼ぶらしい。

菜の花あわじ花さじきで撮影) よく見ると可憐な花弁である

菜の花アブラナ科アブラナ属の植物の総称であるから、ナタネ、カブ、ハクサイ、チリメンハクサイ、キャベツ、ブロッコリー、カラシナ、ザーサイ 野沢菜、チンゲンサイなども、勿論、菜の花と呼んで差し支えない。 (引用:ウィキペディア)


あわじ花さじき【兵庫県】

兵庫県立公園 あわじ花さじき(淡路市楠本)の菜の花畑

これらの「菜の花畑」の名所が日本各地に点在しているが、私が好きな菜の花畑の一つが「あわじ花さじき」のものである 。皆にも一度は目にしてもらいたいと思う。

あわじ花さじき(兵庫県淡路市楠本2805-7)は、海を望む小高い丘にある花の名所で、春は「菜の花やムラサキハナナ」、夏は「ひまわり」、秋は「コスモス」といった季節ごとに異なる花畑を私達に楽しませてくれるので、私のお気に入りの場所でもある。

淡路島北部の丘陵地域に位置する高原で、四季折々の花を楽しめる「極上の見物席」として「あわじ花さじき」と命名された公園である。

黄色い花と青空のコントラスト

あわじ花さじきの「菜の花」は、例年3月中旬~4月中旬にかけて見頃で、早くて1月中旬から開花する早咲き品種から遅咲き品種まで幅広く植栽されている。

したがって、長期間楽しむことができる。言い換えれば、いつ行っても「菜の花」を見ることができる。

瀬戸内海が見えるのも良い。明石海峡や大阪湾を背景に、約15haの広大な敷地に咲き誇る花の大パノラマが自慢の公園だけに、菜の花畑も実に壮観である。

日本各地の「菜の花畑」の平均作付株数は、1 ha当たり約51万株(3万~121万株)であるから、あわじ花さじき の場合は、約765万株(45万~1815万株)と推定される。


藤原京藤原宮跡【奈良県】

藤原京【ふじわらきょう】の規模は東西5.3km、南北4.8kmであり、その中心部に藤原宮【ふじわらきゅう】があった。

藤原宮は、藤原京の中心施設であり、天皇が儀式や政治を行った大極殿や天皇の住まいのである内裏があった。

最近の調査研究では、藤原京(25km2)は、平城京(24km2)や平安京(23km2)を上回る規模だったとも考えられている。

藤原京跡に残る藤原宮跡
藤原宮跡に残る大極殿跡

藤原宮は、中国の都城(唐風都城)に倣い、日本で初めて建設された本格的都城である。

持統8年(694年)に遷都され、平城京遷都までの16年間に、持統天皇、文武天皇、元明天皇の三代が律令国家体制を強力に押し進めた飛鳥時代の政治の中心地となった場所であった。

藤原京以前は、天皇の代替わりごとに遷宮が行われるのが慣例となっていたが、3代の天皇が続けて使用した都城となったことは歴史的変化の表れと言えよう。

藤原京はわずか16年間の都であったが、藤原宮の構造はその後の都(平城京や平安京)にも引き継がれていった。

藤原宮跡菜の花畑桜並木のコラボ

現在、藤原宮跡には原野が広がり、大極殿跡には基壇が残る。藤原宮跡からは大和三山と呼ばれる、東に天香具山、西に畝傍山、北に耳成山を眺望することができる。

また、藤原宮跡では、季節ごとに美しい花が植えられ、春には菜の花桜並木や秋にはコスモスなど季節の風物詩となる景色を楽しむことができる。

藤原宮跡菜の花畑桜並木のコラボ

日本各地の菜の花畑」一覧

「菜の花畑」の名所地名作付面積万株数
北海道滝川市/江部乙丘陵地180 han/a
青森県横浜町/丘陵地帯100 han/a
宮城県大崎市/ひまわりの丘6 ha200
福島県喜多方市/三ノ倉高原花畑8 ha350
宮城県角田市/菜の花畑3.2 ha250
ひたちなか市/国営ひたち海浜公園n/an/a
埼玉県幸手市/幸手権現堂公園5 han/a
埼玉県八潮市/中川やしおフラワーパーク1.3 han/a
千葉県富津市/マザー牧場n/a350
東京都江戸川区/葛西臨海公園0.64 ha10
東京都中央区/浜離宮恩賜庭園0.3 ha30
立川市/国営昭和記念公園n/an/a
横須賀市/長井海の手公園ソレイユの丘0.5 ha10
神奈川県二宮町/吾妻山公園の菜の花n/a6
長野県飯山市/菜の花公園n/an/a
長野県大町市/中山高原n/an/a
長野県小布施町/千曲川河川公園1.5 han/a
新潟市/水の公園・福島潟3 han/a
静岡県南伊豆町/日野の菜の花畑 3 han/a
愛知県 田原市/渥美半島・伊良湖岬25 ha1200
京都府亀岡市/菜の花畑4 han/a
滋賀県守山市/第1なぎさ公園0.4 ha1.2
奈良県橿原市/藤原宮跡2.5 ha250
奈良県明日香村/稲渕の棚田n/an/a
兵庫県淡路市/あわじ花さじき 15 han/a
兵庫県神戸市/神戸総合運動公園0.4 ha 5
岡山県総社市/備中国分寺n/an/a
愛媛県 東温市/レスパス・シティ1.8 han/a
愛媛県四国中央市/翠波高原n/a30
福岡市/のこのしまアイランドパークn/an/a
長崎県諫早市/白木峰高原1 ha10
熊本県上天草市/100万本の菜の花園1.3 ha100
豊後高田市/長崎鼻リゾートキャンプ場16.5 ha2000
宮崎県西都市/西都原古墳群n/a30
鹿児島県 指宿市/池田湖n/a15
全国各地の「菜の花畑」で有名な場所一覧
1 ha = 10,000 m2

ひまわり畑

明野ひまわり畑【山梨県】

夏の風物詩の一つに「ひまわり畑」がある。夏の眩しい太陽に向かって元気に咲いているヒマワリを見るとこちらも元気をもらえる。

明野ひまわり畑(山梨県北杜市)皆、南東方向を向いている向日葵が愛おしい

ヒマワリ向日葵)はキク科一年草の植物である。花は黄色で、種は食用となる。

MLBの野球中継を観戦しているメジャーリーガーが試合中にダッグアウトでひっきりなしにヒマワリの種を食する光景が映り出されることがある。そんな光景を見るまで、私はヒマワリの種はモルモットの餌だとばかり思っていた。

現在、ヒマワリは、大豆、ナタネ、綿実に次ぐ4番目に生産量の多い油料用植物である。

茎が曲がることによって固定されていることがみてとれる(明野ひまわり畑)

一方、食用作物(種が食用)としての歴史はかなり古い。ヒマワリの原産地は、北アメリカ大陸の西部とされ、紀元前からインディアンの食用作物として利用されていたという。

1500年代にスペイン人がヒマワリの種をスペインに持ち帰り、自国内で栽培を続けた。

約100年間、ヒマワリはスペインの国外には持ち出されなかったが、17世紀に入り、フランス、ロシアへと広まった。日本にも17世紀に伝来したという。(引用:ウィキペディア)

ヒマワリが紀元前から食用植物として栽培されていたとは驚いた(明野ひまわり畑)

向日葵(ヒマワリ)は、本当に太陽に向かって咲くのだろうか? それは本当だが、太陽に向かって咲くのは向日葵だけではなく他の草花も同じだ。向日葵の花は大きいから目立つのだろう。

太陽に向かって整然と咲く向日葵

ひまわり畑の想い出

広大なひまわり畑は、中に入るとまるで迷路のようなものだ。幼い娘たちに風車を持たせることにした。ひまわり畑の中を風車が動き回っているようで、自分の方が楽しんでいた懐かしい記憶がある。

学校の夏休みに合わせて私も休暇をとるから子供達との想い出は夏の想い出と必然的に重なる。ひまわり畑を見るとつい思い出してしまう私の想い出だ。

娘達はとうの昔に忘れてしまっているだろう。しかし、私にとっては忘れたくない大切な昔話の一つである。

あわじ花さじき(兵庫県淡路市)のヒマワリ(品種:サンリッチレモン)

ひまわり畑の名所一覧

昔に比べてひまわり畑が増えているような気がする。規模も格段に広域化しており、私たち観光客は大歓迎だが、維持管理が大変だろうと推察する。

Available dataで計算してみると、1 ha当たり平均14.1万株(3万~31万株)を栽培していることが分かる。作付面積を公表していない施設もあるが、公表されている栽培本数から推測するとかなり広い耕作地にヒマワリが植えられていることが分かる。


全国各地の「ひまわり畑」で有名な場所一覧
ひまわり畑の名称        見頃時期  面積  本数/万 
北海道名寄市・ひまわり畑8上~中60 ha500
北海道北竜町・ひまわりの里8上150
青森県八戸市・山の楽校8下200
宮城県大崎市・ひまわりの丘8上6 ha42
福島県・三ノ倉高原ひまわり畑8上~9上8 ha250
茨城県筑西市・ひまわりの里8下~9上4 ha100
栃木県野木町・野木のひまわり7中~下4.3 ha30
群馬県みどり市・ひまわり花畑9下~10上12
千葉県佐倉市・ふるさと広場7中1.5
千葉県成田市・成田ゆめ牧場7下~8下9
東京ひまわりガーデン武蔵村山7中~8中3.7 ha50
神奈川県座間市・ひまわり畑8中5.5 ha
新潟県津南町・ひまわり広場7下~8中4 ha50
山梨県北杜市・明野ひまわり畑7中~8下 n/a60
山梨県山中湖村・花の都公園8中~下16
石川県津幡町・河北潟干拓地7下~8上2.3 ha35
愛知県南知多町・農園花ひろば6下~12上14
滋賀県守山市・第1なぎさ公園7中~下0.4 ha1.2
奈良県河合町・馬見丘陵公園7下~8中15
兵庫県佐用町・南光ひまわり畑7上~8上24 ha100
兵庫県小野市・ひまわり丘公園7中~7下38
兵庫県淡路市・あわじ花さじき7下~8中3 ha21
岡山県真庭市・蒜山高原7下~8上8
広島県三次市・君田ひまわり畑7下6 ha100
広島県世羅町・世羅高原農場8上~8下6.5 ha110
山口県山陽小野田市・花の海7下~8中100
福岡県朝倉市杷木大ひまわり園9上~中16
福岡県柳川市・柳川ひまわり園8上~8下 50
大分県豊後高田市・長崎鼻のひまわり畑8月・9月140
佐賀県みやき町山田ひまわり園10下~11中0.6 ha10
佐賀県ひょうたん島ひまわり畑7下〜8初1.2 ha25
宮崎県西都市 ・西都原ひまわり7中~下5 ha100
全国各地の「ひまわり畑」で有名な場所一覧
1 ha = 10,000 m2

上記のリストの中で私が行ったことがあるのは、明野ひまわり畑(山梨県北杜市)とあわじ花さじき(兵庫県淡路市)の2か所だけである。これらのひまわり畑はどちらも素晴らしかった。十分に私は満足した。

しかし、世の中にはこれらのひまわり畑の規模をはるかに超えるような場所もあるようだ。また規模だけで評価することも完全ではない。周囲の景観とのコラボレーションも重要だ。今年の夏は、どこのひまわり畑を訪れようか。思案もまた楽しいものだ。


コスモス畑

私は秋が一番好きな季節である。でも一番短く感じる季節でもある。そんな秋の爽やかな気候とともに一面に広がるピンクや白、黄色の絨毯のようなコスモス畑は、正しく秋の風物詩といえよう。

暑くもなく、寒くもない、秋ならではの気候の中で、広大なコスモス畑の景色を十分に楽しみたいものだ。

あわじ花さじき(兵庫県淡路市)のコスモス畑

あわじ花さじきは海を見下ろす淡路島の丘陵にあり、晴れた日は潮風が心地いい。秋には秋桜(コスモス)が一面に咲き誇る。


あわじ花さじき(兵庫県淡路市)

コスモス(cosmos)は、キク科コスモス属の一年性植物の総称で、アキザクラ(秋桜)ともいう。日照時間が短くなると花をつける代表的な短日植物で、秋に開花する。

コスモスの頭花は径6~10cm、周囲の舌状花は白から淡紅色、あるいは濃紅色。中央の筒状花は黄色。葯は黄褐色。通常、舌状花は8個。(引用:ウィキペディア)

コスモス畑は広角レンズで撮影した方が全体像が分かってよい。しかし、それだけではつまらない。遠くからでは分からないが、コスモスは個性派ぞろいである。

よく観察すると変種のような変わり種がたくさん見つかり、大変愉快だ。下記の写真は、あわじ花さじき(兵庫県淡路市)で撮影したものの一部である。

通常は8個舌状花なるコスモスであるが中には八重になっているものもある
ピンク色した正統派のコスモス
珍しい黄色コスモス
花弁が舌状に分かれていない
コスモス変種か!?
このコスモスのどこが変でしょうか?
このコスモスは明らかに変です!

コスモスは、熱帯アメリカ原産で、日本には1879年に渡来した外来種である。そのため、河川敷の様な野外へ外来種を植栽するのは在来の自然植生の攪乱であり、一種の自然破壊であるとの批判がある(引用:ウィキペディア)。

しかしながら、コスモスは日当たりと水はけが良ければ、やせた土地でもよく生育するので、観賞用に日本各地の休耕田や商用庭園などで栽培され、そのコスモスの花畑は観光資源となっている。

あわじ花さじき(兵庫県淡路市)のコスモス畑

Available data(利用可能なデータ)を基に算出すると、一般的なコスモス畑では、平均作付株数は 1 ha当たり136.4万株(20万~571万株)であった。

この株数は、菜の花やヒマワリよりも圧倒的に多い数字である。また、菜の花畑やヒマワリ畑よりもコスモス畑としての耕作地の方が多い。

これらの事実は、コスモスが育てやすい草花であることを実証していると捉えることもできる。

コスモス畑が、私が幼い頃に比べポピュラーになってきていることを考えれば、コスモスは外来種であるが今後ますます日本の風土に同化していくは容易に想像がつく。

それが自然破壊に繋がるのかどうかは今は誰にも分からない。可憐な容姿に隠された戦略的な野望があるとすれば、コスモスは当代きっての策略家といえよう。

皆、騙されているのかも知れない。そんな妄想をさせてしまう程に、コスモスは日本の風景に溶け込んでいるように思う。願わくば、生態系が破壊されませんように。


日本各地のコスモス畑一覧

秋桜畑の名所見頃時期   面積万株
北海道遠軽町/太陽の丘えんがる公園8中~9月下10ha1000
宮城県川崎町/湖畔公園南地区花畑10中~200
山形県山形市/面白山高原コスモスベルグ9上~10上5ha100
山形県寒河江市/道の駅寒河江チェリーランド河川敷広場10上~下1.1ha100
福島県/猪苗代ハーブ園9上~10中 100
栃木県高根沢町/鬼怒グリーンパーク9下~10中2.2ha120
群馬県高崎市/鼻高展望花の丘9中~10中40
茨城県/国営ひたち海浜公園10上~中288
茨城県潮来市/上戸川コスモス畑9下~10中6ha1000
茨城県小美玉市/コスモス畑9中~10中300
千葉県香取市/与田浦コスモス畑10上~下 300
千葉県柏市/あけぼの山農業公園10上~下1.2han/a
埼玉県鴻巣市/吹上コスモス畑10中~下6.3ha1000
埼玉県吉見町/コスモス畑10月中旬8.3ha800
東京都/国営昭和記念公園9上~11上550
東京都中央区/浜離宮恩賜庭園7下~8下n/a
横須賀市/くりはま花の国9下~10中 100
山梨県山中湖村/花の都公園8下~10中570
長野県佐久市/大コスモス園9中~10上100
長野県信濃町/黒姫高原コスモス園8中~9下100
新潟県長岡市/国営越後丘陵公園9下~10中30
福井市/宮ノ下コスモス公苑9下~10中17.5ha10000
三重県桑名市/なばなの里9下~11初4.3ha150
三重県東員町/コスモス畑10月上~下200
滋賀県近江八幡市/野田町コスモス畑9下~10下3ha200
滋賀県日野町/ブルーメの丘9下~11上100
奈良県橿原市/藤原宮跡花園 10上~下 300
奈良県斑鳩町/法起寺周辺10上~下2han/a
奈良市/般若寺~コスモス寺~ 10上~下 15
和歌山県有田川町/鷲ヶ峰コスモスパーク9下~10上2ha100
京都府亀岡市/夢コスモス園10上~下800
大阪府枚方市/コスモスの里穂谷9下~10下100
大阪府豊能町/コスモスの里9中~10初1ha100
大阪府堺市/ハーベストの丘9下~10中50
大阪府吹田市/万博記念公園10上~11中30
兵庫県淡路市/あわじ花さじき10中~11上52
兵庫県淡路市/国営明石海峡公園10上~下6.5
兵庫県加古川市/志方町高畑10上~下260
兵庫県尼崎市/武庫川髭の渡しコスモス園10中~11中1.3ha550
兵庫県丹波市/氷上町清住コスモス畑10上~下7ha500
兵庫県/神戸総合運動公園9下~10下10
兵庫県小野市/ひまわりの丘公園10中~11上380
広島県世羅町/花の駅せら9下~10中7ha1000
広島県世羅町/香山ラベンダーの丘9中~10中5
山口県下関市/リフレッシュパーク豊浦10上~中100
香川県/国営讃岐まんのう公園9下~11上50
福岡市/のこのしまアイランドパーク10上~中
10下~11上
50
30
福岡県水巻町/水巻コスモス園10下~11上600
福岡県水巻町/遠賀川のコスモス10中~下500
福岡県福津市/西郷川花園10上~中100
福岡県糸島市/平原歴史公園10上~中30
福岡県大任町/おおとう桜街道花公園10中~11上20
福岡県太宰府市/観世音寺10中~11上90
佐賀市/三瀬ルベール牧場どんぐり村9月下~10上50
佐賀市/佐賀空港コスモス園10上~11中300
佐賀市/金立公園コスモス園 10中~下33
佐賀県鹿島市/祐徳稲荷神社外苑山上10上~下60
長崎県佐世保市/展海峰10上~中15
長崎市/いこいの里 あぐりの丘10下~11上15
長崎県島原市/しまばら火張山花公園10下~11中5ha1000
長崎県諫早市/白木峰高原9下~10中20
熊本県菊池市/道の駅 旭志10中~下0.5ha20
熊本県菊池市/七城町コスモブリッジ周辺10中~下150
熊本県西原村/俵山交流館 萌の里9中~10末100
熊本県西原村/らくのうマザーズ阿蘇ミルク牧場10上~下 150
大分県中津市/三光コスモス園10中~11上16ha2800
大分市/大在コスモス広場10中~下20
宮崎県西都市/西都原古墳群10下~11上300
宮崎県小林市/花の駅 生駒高原10上~中100
宮崎県都城市/高千穂牧場10中~下3
宮崎県延岡市/延岡植物園11上~下6
鹿児島県鹿屋市/霧島ヶ丘公園11上~中250
鹿児島市/都市農業センター10中~11上0.8ha23
鹿児島県志布志市/野井倉開田コスモスロード10中~11中1000
鹿児島県出水市/上場高原コスモス園9下~10中25
全国各地の「コスモス畑」で有名な場所一覧
1 ha = 10,000 m2

全国のお花畑の作付け状況

春は菜の花畑、夏はひまわり畑、秋はコスモス畑と、それぞれの季節の風物詩となる全国のお花畑の名所(耕作地)、計126ヶ所 (河川敷を除く)を調べてみて分かったことがある。

勿論、日本全国の各地を網羅したわけではなく、限られたそれぞれの名所として知られている所だけであるので、数字に誤差があるかも知れない。しかし、大まかな分析はできたのではないかと私は思っている。


ダントツに多いのはコスモス畑

具体的に調査結果をみてみよう。

まず、126ヶ所中、111ヶ所(88.1%)が、コスモス(50.79%)、ひまわり(19.84%)または菜の花(17.46%)のいずれかを一年に一度だけ栽培していることが分かる(下図参照)。

季節の風物詩を提供する花畑(花の名所)の作付け状況
調査花畑施設:126か所(河川敷は含まない)、単位:%

春・夏・秋の風物詩をそれぞれ演出してくれる、菜の花、ひまわり、コスモスの中では、コスモス畑の数が他を圧倒している。

やはりコスモスが耕作地の制約が少なく、最も育てやすいのだろうと思う。

菜の花畑とひまわり畑の比較では、それぞれ35ヶ所と33ヶ所となりほぼ同じであった。

菜の花畑の方がはるかに多いのではないか思っていたので意外であった。昔に比べひまわり畑が全国各地につくられ、増加したためと推察する。


二毛作をするお花畑一覧

126ヶ所中、14ヶ所(11.1%)では二毛作をしていた。

つまり、「」・「」・「」のように2つの季節でお花畑に花を咲かせて、季節の風物詩を楽しませてくれる場所である。(下記リストを参照)

施設の名称菜の花向日葵秋桜
宮城県大崎市 / ひまわりの丘
福島県喜多方市/三ノ倉高原花畑
茨城県 / 国営ひたち海浜公園
東京都 / 国営昭和記念公園
東京都中央区 / 浜離宮恩賜庭園
山梨県山中湖村 / 花の都公園
滋賀県守山市/第1なぎさ公園
奈良県橿原市 / 藤原宮跡 花園
兵庫県淡路市 / あわじ花さじき
兵庫県 / 神戸総合運動公園
兵庫県小野市 / ひまわりの丘公園
福岡市 / のこのしまアイランドパーク
長崎県諫早市 / 白木峰高原
豊後高田市/長崎鼻リゾートキャンプ場
宮崎県西都市 / 西都原古墳群・花畑
全国各地の菜の花畑、ヒマワリ畑またはコスモス畑で有名な場所一覧
〇 は例年耕作されていることを示す

二毛作をする場合には、菜の花とコスモスの組み合わせが最も多かった(8ヶ所;6.35%)。次いで菜の花とひまわりの組み合わせ(4ヶ所;3.17%)であった。(下図参照)

季節の風物詩を提供する花畑(花の名所)の作付け状況
調査花畑施設:126か所(河川敷は含まない)、単位:%

やはりお互いの開花期の間隔が短いことが影響するためであろうか、ひまわりとコスモスの組み合わせはわずかに2ヶ所(1.59%)と最も少なかった。(上図参照)


あわじ花さじきは三毛作?

温室以外で開花されることができない冬を除き、さすがに春、夏、秋のすべての季節をカバーするお花畑はないだろうと思っていたところ、126ヶ所中、1ヶ所(0.8%)がオールシーズンというか 三毛作(?)をするお花畑であることが分かった。

三つの季節の風物詩を一か所で体験できる唯一の場所というのは、私もよく行くあわじ花さじき(兵庫県淡路市 )である。灯台下暗しとはこのことをいうのだろう。

さすがに同じ耕作地に一年に3度も異なる花を栽培することはできないとは思うが、同一の施設内で3種類のお花畑を見せられるというのはやはりスゴイと思う。広大な敷地を有しているからこそではあろうが、その尽力は計り知れない。


そのような「オールシーズン」のお花畑の近くに住んでいる人は幸運である。コロナ禍においては特にそう思う。 コロナ禍では遠方の花畑を訪れることは憚られるので、自分の住んでいる近くに花の名所があれば本当にありがたい。


あとがき

日本は四季がはっきりしていると言われる。それは季節の移ろいを草花や樹木がその開花や紅葉により私達に伝えてくれるせいではなかろうか。

私達は、もちろん日照時間の変化や寒暖の差によって春夏秋冬を知ることができる。しかし、そうした皮膚感覚よりも目視によって確認できる四季の移ろいの方が私は楽しい。

季節を告げるべき時期が訪れると草花や花木が各地で咲き誇ってくれる。そのような開花時期に居合わせることができたならば、幸福のひと時を全身で感じることができる。

草花や樹木には人を癒す不思議な力が宿っていると私は思う。

冬の風物詩にお花畑はないので冬は除外して、 春・夏・秋の風物詩を提供してくれるお花畑の存在は本当に有難い。

私もよく行くあわじ花さじき(兵庫県淡路市 )のように、三つの季節の風物詩を一か所で体験できる場所が近くにあるのは本当にありがたいと思う。

勿論、複数の風物詩を提供しない花畑に価値がないというつもりは毛頭ない。

年に一度、ある季節の、それも限られた期間しか「花の見頃」がないというのも風情があって良い。

コロナ禍では遠方のお花畑を訪れることは憚られるので、自分の住んでいる近くに花の名所があれば本当にありがたいと思っているだけであり、他意はない。


【参考資料】
あわじ花さじきホームページ【公式サイト】
早咲きナノハナ – 国営ひたち海浜公園【公式サイト】
菜の花公園 | 信州いいやま観光局|長野県飯山市【公式サイト】
福島潟の菜の花【公式サイト】
日野の菜の花畑 — 南伊豆町観光ガイド
菜の花|花こよみ|ぶらり亀岡 亀岡市観光協会
橿原市/藤原宮跡【公式サイト】
奈良県景観資産-稲渕の棚田-/奈良県公式ホームページ
兵庫のおすすめ菜の花畑「神戸総合運動公園」|ニシタビ
のこのしまアイランドパーク 【公式サイト】
長崎鼻 - 長崎鼻リゾートキャンプ場【公式サイト】
桜と菜の花(西都原) | 西都市観光協会【公式サイト】
指宿の菜の花畑|鹿児島県観光サイト
明野ひまわり畑 – 山梨県北杜市【公式サイト】
あわじ花さじき【公式サイト】
野田町コスモス畑|滋賀県近江八幡市【公式サイト】
京都丹波/亀岡の「夢コスモス園」【公式サイト】
各公園又は各名所の公式サイトまたは観光案内サイト