はじめに
認知症とは、脳の機能が低下し、日常生活に支障をきたす病気のことを指す。主な症状として、記憶力の低下、思考力や判断力の低下、言語能力の低下、行動の変化などがある。認知症は進行性であり、徐々に症状が悪化することが特徴である。
認知症の主な原因として、アルツハイマー病や脳血管性認知症、レビー小体型認知症などが挙げられる。これらの疾患によって脳の神経細胞が損傷し、機能が低下する。認知症に至らなくても軽度認知障害(MIC)には高齢になれば誰もがなる可能性が高くなってくる。
認知症や軽度認知障害(MIC)の予防や進行を遅らせるためには、能トレーニング(脳トレ)や適度な運動、バランスの取れた食事、社会的な活動が重要とされる。
本稿では、私たちシニア世代の認知症予防に役立つとされる脳トレの方法や効用について考えてみたい。
脳トレが認知症予防に効果的な理由
脳トレが認知症予防に効果的な理由として、下記のような理由が指摘されている。
- 脳の活性化
- 新しい情報を学び、複雑な問題を解けば、脳の神経細胞が活発に働き、脳全体の機能が向上するという。
- 記憶力の向上
- パズル、クロスワードや数独などのゲームは記憶力を鍛えるのに最適とされる。これにより、日常生活でも記憶力が向上すると言われている。
- 集中力の強化
- 脳トレに取り組むことで、集中力が高まるとされる。これにより、他の作業や活動にも集中しやすくなる。
- 問題解決能力の向上
- 脳トレを通じて問題解決能力が向上し、日常生活での課題にもより効果的に対処できるようになると言われている。
- ストレスの軽減
- 楽しい脳トレは、ストレスを軽減し、心の健康にも良い影響を与えるとされる。
脳トレを楽しみながら続けることで、認知機能の維持や向上が期待できる。したがって、日常生活に取り入れない理由はない。
シニア世代に効果的な能トレの方法
認知症予防に役立つ脳トレ方法にはいくつか知られている。特にシニア世代に効果的な方法にはどんなものがあるだろうか?
- クロスワードパズルや数独
- 脳を活性化させるために、クロスワードパズルや数独などのパズルゲームを定期的に解くことが効果的である。
- パズルゲームは、思考力や集中力を鍛える効果があるという。
- 脳トレは正解を出すのが目的ではなく、楽しみながら脳をトレーニングすることが大切である。
- 読書や書き物
- 読書は脳を刺激し、集中力を高める。また、日記やエッセイを書くことで、記憶力や表現力が向上するという。
- 新しいスキルを学ぶ
- 新しい楽器を習う、料理の新しいレシピに挑戦する、外国語を学ぶなど、新しいことを学ぶことで脳が活性化すると言われている。
- 新しいことに挑戦することによって、脳に大きな刺激を与えることができ、認知症予防につながるとされる。
- 新しい言語を学んだり、新しい趣味を始めてみてはどうだろうか。
- 運動
- 適度な運動は脳の健康にも良い影響を与えるという。ウォーキングやヨガなど、シニア世代に適した運動を取り入れてみることは有意義なことである。
- 言葉遊び
- 言葉遊びは、記憶力や言語力を鍛える効果がある。
- 例えば、「しりとり」や「早口言葉」などがある。
- 計算問題
- 簡単な計算問題を解くことで、計算力や記憶力を鍛えることができる。
- 買い物などの際に合計代金を暗算することも効果的であると言われている。
- 手先を使う活動
- 折り紙や塗り絵などの手先を使う活動は、手指の運動になり、脳の活性化につながると言われている。
- ジグソーパズルやプラモデル作りなども脳トレに効果的である。その理由はピースやパーツを探して組み立てることで、集中力と注意力が向上するからである。
- ジグソーパズルのピースやプラモデルのパーツを覚えておくことで、記憶力が向上するかも知れない。
- プラモデル作りでは、パーツがどこに合うかを考えることで、問題解決力が鍛えらるはずである。
- プラモデル作りでは、小さなパーツを扱うことで、手先の器用さや細かい作業のスキルが向上するはずである。何より、楽しみながら脳を鍛えられるのが良い。
- 社交活動
- 友人や家族と交流することで、認知機能が向上する。また、趣味のサークルやボランティア活動に参加するのも良いことである。
- 瞑想やマインドフルネス
- 瞑想やマインドフルネスを実践することで、ストレスが軽減され、脳の健康が保たれると言われている。
これらの方法を取り入れて、日常生活で楽しみながら認知症予防に取り組んでいきたい。
あとがき
認知症予防のための脳トレは、日常生活の中で楽しみながら取り組むことができ、しかも楽しみながら行うことが重要である。