はじめに
トラベルフォトライターという職業があるらしい。トラベルフォトライターとは、トラベラー(旅人)、フォトグラファー(写真家)、ライター(著述家)を組み合わせた造語であるという。
つまり、トラベルフォトライターは、旅をして、旅先で写真を撮って、旅についての記事を書くという3つの仕事をカバーする新しい職業だという。
旅行をすることや写真を撮ること、そしてそれを記事にしてブログで発信することが好きという人には、トラベルフォトライターという職業が向いているかも知れないし、理想的であると思う。
行きたい所に旅行して、その旅先の魅力を紹介することが仕事になれば実に楽しいことだろう。ブログで文章を書くのが苦でなければ観光スポットの紹介も楽しいはずだ。
写真撮影が趣味なら、自分の腕とカメラ(愛機)の性能を信じ、撮影技術と画像編集技術を駆使して、観光スポットの撮影を仕事としても楽しめそうだ。私は、そんなイメージ(印象)をトラベルフォトライターに対して抱いているが、それは正しいのだろうか。
トラベルフォトライターは、本来、旅行をすることや写真を撮ること、そしてそれをブログやインスタグラムなどのSNSで発信することが好きな人には向いている職業と言えるはずだ。このように、トラベルフォトライターは、旅行の魅力を写真と文章で伝える仕事であり、旅好きやクリエイティブな活動が好きな人にとって非常に魅力的な職業にように思える。そして、この職業は自分自身のクリエイティビティを活かしつつ、旅行先の魅力を世界に広めるやりがいのある仕事であると思う。
しかしながら、トップレベルのトラベルフォトライターにでもならない限りは、プロとしての専業の収入では生活はできないという厳しい現実があるという。本稿では、トラベルフォトライターの魅力的な仕事とその実像について探っていきたいと思う。
トラベルフォトライターの役割
トラベルフォトライターとは、旅行の魅力を写真と文章によって表現し、旅行先の情報や感動を他者に伝える仕事を生業とするクリエイターである。この職業は、単なる旅行好きではなく、プロフェッショナルとしてのスキルや知識を活かして、読者や観光業界の関係者に価値を提供する役割を担っていると言ってよい。
- 旅行の記録者
- 訪れた場所の風景や文化、地域の人々の生活を写真で記録する
- その美しさやユニークな特徴を文章で説明し、旅の魅力を多角的に伝える
- 情報提供者
- 旅行先の観光スポット、宿泊施設、食文化、移動手段など、実用的な情報を記事として発信する
- 読者の旅行計画をサポートする役割を果たす
- ストーリーテラー
- 自身の旅行体験をもとに、物語性のある記事を執筆する
- 感動や共感を引き起こす文章で、読者の心を動かす
トラベルフォトライターの魅力
- 旅を仕事にできる
- 世界中の美しい場所や文化を体験しながら、それを仕事として収入を得ることができる
- 旅行先での写真撮影や記事執筆を通じて、旅の感動を他者と共有する喜びがある
- クリエイティブな表現が可能
- 写真撮影や文章執筆を通じて、自分の視点や感性を表現できる
- 読者が旅先に行きたくなるような魅力的なコンテンツを作ることが求められる
- 自由な働き方
- フリーランスとして活動する場合、場所や時間に縛られずに仕事ができる
- 副業としても取り組むことが可能で、週末や休暇を活用して仕事をする人もいる
トラベルフォトライターの実像
- 仕事内容
- 旅行先での取材、写真撮影、記事執筆が主な業務である
- 雑誌やガイドブック、ウェブメディアなどで記事を公開することが一般的である
- SEO対策や写真編集のスキルも必要で、読者にとって魅力的なコンテンツを作ることが求められる
- 主な活動内容
- メディア寄稿
- 雑誌、ガイドブック、旅行サイトに記事を寄稿する
- フリーランス活動
- 自身のブログやSNSで情報を発信し、収益化を目指す
- 企業との連携
- 観光地や宿泊施設から依頼を受けてPR記事を作成
- メディア寄稿
- 必要なスキル
- 写真撮影の技術
- 構図や編集スキル
- 文章力
- 読みやすく、興味を引く文章を書く能力
- 情報収集力
- 取材やリサーチを通じて正確な情報を得る能力
- SEOの知識
- SNS活用の知識
- 写真撮影の技術
- 働き方の種類
- 副業
- 休日や空き時間を活用して活動する
- フリーランス
- 自由なスケジュールで国内外を旅しながら仕事をする
- 副業
- 課題と現実
- 収入は案件やスキルに依存するため、安定性を求める場合は努力が必要である
- 取材や執筆には時間と労力がかかり、旅先での情報収集や写真撮影もプロ意識が求められる
トラベルフォトライターは、旅とクリエイティブな活動を融合させた魅力的な職業であるが、スキルの習得や継続的な努力が必要である。
トラベルフォトライターの収入
トラベルフォトライターの年収は、経験やスキル、働き方によって大きく異なるようだ。以下に一般的な収入の目安を示す。
- 駆け出しのトラベルフォトライター
- 初心者の場合、1記事あたりの報酬は500円~3000円程度が一般的で、年収は約60万円~240万円程度であるという
- 中堅のトラベルフォトライター
- 経験を積むと、1記事あたり3000円~1万円程度の報酬が得られ、年収は約240万円~480万円程度に上昇するらしい
- ベテランのトラベルフォトライター
- 高いスキルと実績を持つライターは、1記事あたり1万円~2万円程度の報酬を得ることができ、年収は約480万円~1000万円に達することもあるという
- トップクラスのトラベルフォトライター
- 非常に人気のあるライターは、1記事あたり5万円以上の報酬を得ることがあり、年収は1000万円を超える場合もあるらしい
収入は、執筆する記事の質や量、契約形態(文字単価、記事単価、定額制など)、そしてクライアントとの関係性によっても変動するという。このあたりの事情は、Webライターの働き方と共通する部分が多いように思う。
フリーランスとして活動する場合、収入の安定性を確保するためには、継続的な努力とスキルの向上が必要であると言えよう。なかなか厳しい世界であるようだ。
あとがき
シニア世代の私が、旅行業とは全く関係ない業種の会社員生活をリタイアしたのを機に、トラベルフォトライターの職を目指すというのは、かなり無謀なチャレンジであるかも知れない。
しかしながら、失敗したところで、失うものは何もない年金生活者である。収入を得ながら好きな仕事ができる機会は十分に得てきたといえる。これからはやってみたい仕事にチャレンジするのもシニア世代のオジサンの特権と考えたい。
そんなシニア世代のど素人の私がトラベルフォトライターになるためには、どのようなスキルが必要となるのか、そして実際にトラベルフォトライターになるためにはどのような戦略と戦術を立てるべきなのかを考える必要がある。