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日本神話を紐解くと古代日本人の心が見えてくる:神々の言動で読み解く世界観

はじめに

日本神話に登場する神々の言動やエピソードを通じて、古代日本人の世界観や価値観を推察することができる。特に『古事記』や『日本書紀』に記された日本神話は、自然観、人間関係、社会の仕組みなど、当時の人々の考え方を深く反映していると言える。

天武天皇(大海人皇子、第40代天皇、在位673~686年、飛鳥時代)は、古来の伝統的な文芸・伝承を掘り起こすことにも力を入れたという。681年には親王・臣下に命じて「帝紀及上古諸事」編纂の詔勅を出し、これが後に完成した『日本書紀』編纂事業の開始と言われる。また、稗田阿礼(ひえだのあれ)らに命じて帝皇日継と先代旧辞の詠み習わせをさせ、後にこれが筆録され『古事記』となる。

『古事記』は712年、『日本書紀』は720年に成立した。いずれの完成も天武天皇の没後になったが、これらが現存する日本最古史書とされ、両書を総称して「記紀」と呼ぶ。記紀の内容は、天皇家による支配正当化する点で共通している。

そうした思惑の一方で、記紀に記された日本神話は、古代日本人の世界観や価値観を知る上で貴重な手がかりを提供してくれる。さらに、当時の社会構造や生活様式を反映していると考えられるため、日本神話の一つひとつを深く掘り下げることで、より多くの理解が得られるはずである。

目次
はじめに
古事記の特徴
日本書紀の特徴
自然と人間の共存
家族や血縁の重視
調和と秩序
多神教的な世界観
倫理観と教訓
あとがき

古事記の特徴

『古事記』は、天皇家が統治する根拠正統性を示すために、どちらかというと国内向けに書かれたものとされている。そのため、内容的には神話時代の物語が豊富で、漢字の音訓を使い分けて和文で表現しようとしている。文学的な色彩も濃厚で、国譲り天孫降臨などの神話の世界に注力するという特徴を有しているとされる。一方で、古事記は出雲神話を重視しているとの指摘もある。

『古事記』は、上中下の3巻からなり、上巻【かみつまき】は、天地開闢【てんちかいびゃく】から日本列島の形成と国土の整備が語られ、天孫降臨【てんそんこうりん】を経てイワレヒコ(神武天皇)の誕生までを記す、いわゆる日本神話が語られている。

物語の記載は、短く、首尾一貫しており、天武天皇の意志がかなり反映されている可能性が高いと指摘されている。時代が進み、朝廷の権力基盤が確立されると神話満載の古事記の役割はなくなり、余り重要なものとみなされなくようだ。

評価が復活したのは江戸中期の有名な国学者、本居宣長が『古事記伝』を著してからだという。


日本書紀の特徴

一方、『日本書紀』は、日本の正史として年代を追って書く編年体で書かれており、中国や朝鮮の歴史書の内容も参照しているという。物語は、一貫性を犠牲にして多数の説を併記しているところから、『日本書紀』が合議制・分担制で編纂された可能性が高い。

『日本書紀』は長大な漢文で、編纂当時の外国人、すなわち大陸の中国人に向けての書物であったようだ。それを裏付けるかのように、遣唐使が『日本書紀』を中国に持参したという話も残されているという。


自然と人間の共存

神々が自然現象や地形に深く結びついている点から、古代日本人は自然を畏敬し、共存する姿勢を持っていたと考えられる。例えば、天照大御神(アマテラス)は太陽の象徴として崇められ、稲作文化を背景に自然の恵みが神聖視されていたことが伺える。

より詳しく説明すれば、アマテラスは、日本神話における「太陽を司る女神」であり、天界を統治する中心的な存在である。彼女は、穀物を育てる「豊穣の神」としても位置づけられることがある。

特に、稲作に関する神話では、自然の恵みがどれほど重要であるかを強調している。アマテラスは、人間界(地上)に稲を与え、田んぼでの作業を通じて人々が自然と調和し、食物を得る仕組みを築いたとされている。このエピソードは、稲作が日本人の生活と文化の中心にあることを示し、自然の力への感謝を教えていると言える。

この神話を通じて、自然(例えば太陽や水、土地)がもたらす恩恵なしには人間が生きていけないことを示唆している。同時に、人々がその自然環境を尊重し、調和を保ちながら生きることの大切さも語られている。

また、イザナギとイザナミの国生みの神話や、スサノオがヤマタノオロチを退治した際の自然の恵みに感謝するエピソードも、自然とのつながりを象徴する例として挙げられるかも知れない。

これらの日本神話は、古代日本人が自然との共存をいかに重視していたかを明確に表している。


家族や血縁の重視

日本神話における多くの神話が神々の家系や兄弟関係を描いており、特にイザナギイザナミ国生み神生みの物語は、家族や血縁の重要性を示している。このことから、古代日本人が家族関係や世代間の繋がりを大切にしていたことが推察される。

国生み神生みの物語は、日本の創世神話であり、血縁や家族のつながりがいかに重要視されていたかを表している。

イザナギとイザナミは、最初の男女神として、天津神と呼ばれる神々の命により日本列島を形成する役割を与えられる。二柱の神が協力して島々を生み出し、それが日本の国土となった。この国生みの過程は、夫婦の協力を通じて大地を築く象徴として描かれ、血縁を超えた家族の協働の価値が現れていると言えよう。

国生みの後、二柱の神は自然現象を司るさまざまな神々を次々と生み出した。しかし、イザナミは火の神を産んだ際に火傷を負って死んでしまう。イザナギはイザナミを恋しがり、黄泉の国(=死者の世界)を訪れて、連れ戻そうとするが、結局は連れ戻せなかった。

イザナギは黄泉の国での穢れを落とすためにを行った。そのの最後に、三貴子と呼ばれるアマテラスツキヨミスサノオの三柱が誕生した。

彼らの子供として誕生した、太陽神であるアマテラスや、月の神であるツクヨミ、海や嵐を司るスサノオらが血縁を通じて結びつき、役割を分担する構造は、古代日本人が家族関係を重要視していた価値観を反映していると言える。

また、アマテラスとスサノオのエピソードでは、姉弟の間で生じる葛藤と和解が描かれている。スサノオは乱暴者であったため、姉のアマテラスに反逆を疑われる。そこで、スサノオはアマテラスと心の潔白を調べる誓約を行う。その結果、三女五男の神が誕生し、スサノオは潔白を証明できた。

しかし、スサノオは調子に乗って悪行を続けた。スサノオの蛮行に恐れをなし、アマテラス天の岩戸に閉じ籠るが、天津神たちの知恵で外に出されてしまう。

つまり、スサノオの暴挙によりアマテラスが天岩戸に隠れ、結果として世界が闇に包まれる出来事は、家族内の争いが社会全体に影響を与えることを示している。この後、神々の協力でアマテラスが再び姿を現す場面は、家族間の調和の重要性を強調していると言えよう。

これらの神話は、血縁や家族のつながりが古代日本人の社会や世界観の基盤であったことを象徴的に伝えている。

天岩戸神社天安河原と呼ばれる大洞窟

調和と秩序

日本神話では神々の間で争いや葛藤が描かれる一方で、それが最終的に秩序の確立につながることが多い。例えば、スサノオの乱暴な行動が結果的に新たな秩序や価値を生むという流れから、争いも調和の一部として捉えられていた可能性がある。

調和と秩序を象徴する日本神話の代表的なエピソードとしては、アマテラス天岩戸神話が挙げられる。この物語は、混乱が秩序へと戻る過程を通じて、調和の重要性を示している。

スサノオはアマテラスの弟でありながら、暴風雨を引き起こし、田畑を荒らしたり天界で暴れたりと乱暴な行動を続けた。この行動に耐えかねたアマテラスは天岩戸に隠れてしまい、世界は光を失い闇に包まれる。これにより、神々や自然界、さらには人間界までが混乱と不調和に陥る。

他の神々は、天岩戸からアマテラスを引き出し、光と秩序を取り戻すために協力した。例えば、アマノウズメが舞踊を披露して笑いを誘い、興味を持ったアマテラスが岩戸から顔を出した瞬間、力を合わせて岩戸を開ける。これによって、世界に再び光が戻り、秩序が回復した。

この天岩戸神話は以下のような象徴的なテーマを含んでいる。

  • 混乱から秩序へのプロセス
    • 社会や自然が一度混乱を経験しても、協力や知恵によって調和を取り戻せるという教訓が描かれている
  • 共同体の力
    • 神々が協力してアマテラスを説得する行動は、共同体の結束や協力の重要性を強調している
  • 光と秩序の象徴
    • アマテラスが岩戸から出ることで光が戻るという展開は秩序や調和の象徴として神話全体を通じて繰り返される

この日本神話で最も有名な物語は、古代日本人が自然界や社会において秩序と調和をいかに重視していたかを示すものと言えるかも知れない。

天岩戸神社天安河原大洞窟の内部は外からみるよりずっと広い

多神教的な世界観

日本神話では多くの神々が登場し、それぞれが異なる役割や性格を持っている。この多様性から、古代日本人は一つの絶対的な存在ではなく、多面的で包容力のある世界観を持っていたことが感じられる。

日本神話における多神教的な世界観を象徴する神話として、神々の役割の多様性を描いた神生みの神話が挙げられる。この物語では、イザナギとイザナミがさまざまな神々を生み出し、各神々がそれぞれ異なる役割や性格を持つ存在として描かれている。

イザナギとイザナミは、自然現象を象徴する神々や特定の現象を司る神々を次々に生み出す。

  • 風の神(志那都比古神【しなつひこのかみ】)
    • 風を司る神
    • 自然界のエネルギーや流れを象徴する
  • 火の神(迦具土神【かぐつちのかみ】)
    • 火を司る神
    • 生命を象徴する力でもある
    • その力が災害をも引き起こす二面性を持っている
  • 水の神(罔象女神【みつはのめのかみ】)
    • 水を象徴し、農耕や生命の循環を支える重要な存在

これらの神々の登場は、自然のあらゆる要素に神が宿り、それぞれが調和しながら世界を形成しているという多神教的な世界観を示していると言えるだろう。

  • 多様性の尊重
    • 神々がそれぞれ異なる役割や性格を持つことは、古代日本人が自然界の多様性を尊重し、それを崇めていたことを反映している
  • 自然と生活の結びつき
    • 神話の中で登場する神々は、風や火、水、山、海など、古代の人々が生活を営む上で直接関わる自然現象と深く結びついている
  • 調和の象徴
    • それぞれの神々が役割を分担しながら世界を支えるという構図は、多神教が単一の絶対者ではなく、全体の調和を重視する世界観であることを示している

日本神話は、自然の一部としての人間のあり方や、各要素が互いに支え合いながら存在している調和の重要性を教えてくれていると言ってよいかも知れない。


倫理観と教訓

日本神話に登場する神々の言動には、善悪に基づく倫理観や教訓が込められている場合がある。例えば、スサノオがアマテラスを怒らせてたために、アマテラスが天岩戸に隠れる事件では、自制や和の重要性が暗示されていると言える。

「因幡の白兎」神話他人を騙してはいけないという教訓も含んでいる

日本神話における倫理観と教訓を象徴するような物語として、因幡の白兎の神話がある。この物語には、優しさや誠実さの重要性、そして他人に対する態度の教訓が込められている。

白兎は、自分が住む島から本土へ渡るために、海のサメたちをだまして海を渡ろうとした。「自分の仲間たちがどれだけ多いかを確かめたい」と偽り、サメたちを一列に並ばせ、その上を飛び越えながら海を渡る。しかし、最後のところで嘘がばれてしまい、怒ったサメによって毛皮を剥ぎ取られてしまった。

傷ついた白兎は道端で苦しんでいたところ、大国主命の兄たちに出会う。しかし、兄たちは白兎をさらに苦しめるような間違った助言を与える。それとは対照的に、心優しい大国主命は正しい方法で傷を癒すよう白兎に教え、結果的に白兎は回復した。

道の駅「神話の里 白うさぎ」の駐車場前に建立された大国主命と因幡の白兎像

この物語から学べる教訓には以下のようなものがある。

  • 誠実さの重要性
    • 白兎が嘘をついたことで罰を受けたように、誠実であることが倫理観の基盤であるというメッセージが伝わる
  • 優しさと思いやり
    • 大国主命の兄たちが嘲笑する一方で、大国主命が白兎に親切に接したことは、他者への思いやりが道徳的に正しい行動であることを示している
  • 知恵と正しい行動
    • 白兎が回復する方法は、大国主命の知恵と思いやりによって導かれたものであり、正しい知識や行動が問題解決に役立つことを教えている

この有名な日本神話である因幡の白兎の物語は、日常生活で他者と接する際の心構えや倫理的な指針として現代でも通じる普遍的な価値を持っていると言えよう。

白土海岸から眺める「淤岐ノ島
古事記には大穴牟遅神大国主命)が気多之前で兎を助けたことになっているが、この「気多之前」という地名は美しい白兎海岸の西に突き出ているの名称であるという。この気多之前 の岬から150m沖には、古事記に登場する「淤岐ノ島」もある。想像していたより案外近い距離にある。白兎はきっと全く泳げなかったのだろう。それとも地殻変動で神代よりも近くなったか?

あとがき

『古事記』と『日本書紀』に描かれた日本神話を読むことは、リベラルアーツの学習に大いに役立つと言える。

リベラルアーツは、多岐にわたる分野の知識を通じて幅広い視野を養い、文化や社会について深く理解することを目指す。日本神話を学ぶことで、リベラルアーツの精神に触れることができるはずであると思う。

  • 歴史的な視点
    • 『古事記』や『日本書紀』は、日本最古の歴史書
    • 日本神話がその始まりを形作っている
    • 日本神話を通じて、古代日本人の世界を理解し、自国の起源や文化の形成を語り継いできたのかを学べる
  • 文学的価値
    • 記紀に描かれた物語は、詩的で象徴的な表現が多用されており、古典文学としても非常に高い価値を持っている
    • 物語の構造や象徴、文体を分析することで、文学研究の視点を深めることが可能である
  • 文化的理解
    • 日本神話には自然崇拝や多神教的な価値観が色濃く反映されている
    • これらを学ぶことで、古代日本人の自然観や倫理観、また社会構造や習慣などを理解するきっかけとなる
  • 哲学・宗教的な洞察
    • 神々の存在や行動、善悪の概念を考察することで、古代の哲学的・宗教的な価値観に触れることができる
    • これらは、現代の倫理観や宗教思想とも比較して議論を深める材料となる
  • 比較文化的視点
    • 『古事記』や『日本書紀』に記された神話を、他国の神話(例えば、ギリシャ神話)と比較することで、文化間の共通点や違いを理解することができる
    • 他国の神話と比較すれば、異文化への理解が広がる
  • 日本語や古典へのアプローチ
    • 記紀を原文で読むことで、日本語の古典的な文法や語彙に触れることができ、言語学や文学史の学習にも繋がる

日本神話は、その文化的・歴史的背景により、リベラルアーツの多様な分野と接続する素晴らしい教材にもなる。私は、妻との神社仏閣への参拝がきっかけとなって日本神話に興味を持ちようになったが、今後はリベラルアーツを学習するための教材の一つとして捉えたいと思う。


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