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バードウォッチングを趣味として継続させるためには探鳥地を身近な場所で探す

はじめに

探鳥地【たんちょうち】とは、野鳥を観察するために適した場所のことを指す用語である。探鳥地としては、森林、湿地、水辺、草原、海岸などの自然環境にあって、多くの種類の野鳥が観察できる場所が望ましい。

探鳥地では、季節や時間によって、多種多様な野鳥が観察でき、野鳥の生態や美しさを知ることができる。また、野鳥だけではなく、自然と触れ合うこともできる。

私は、バードウォッチングを趣味として継続させるためには、探鳥地を身近な場所で探すことが重要だと思っている。

特に、私のような元来、出不精な人間がアウトドアの趣味としてバードウォッチングを始め、それを継続させるには身近に探鳥地があることが必要十分条件となる。本稿は、私自身がバードウォッチングを長続きする趣味にするための取り組みについて記述したものである。バードウォッチングに関心があり、これから趣味として始めてみようかと思案している方の参考になれば嬉しい。


<目次>
はじめに
探鳥地が身近にあることのメリット
探鳥地が身近にあることのデメリット
私にとっての身近な探鳥地
あとがき

探鳥地が身近にあることのメリット

身近な場所に探鳥地があると次のようなメリットがあると思う。

  • 気軽に行ける
  • 季節や時間の変化を楽しめる
  • 地域の自然に親しみを持てる

探鳥地に気軽に行けるというメリットは大きい。探鳥地が身近な場所であれば、交通費や時間をかけずにバードウォッチングに行くことができる。また、天気や気分に合わせて、自由にスケジュールを決めることもできる。

探鳥地が身近な場所であれば季節や時間の変化を楽しめるというメリットも無視できない。探鳥地が身近な場所にあれば、同じ探鳥地でも、季節や時間によって、違った野鳥や風景を見ることができる。例えば、春には渡り鳥や繁殖期の鳥、夏には水鳥や夜鳴き鳥、秋には渡り鳥や紅葉、冬には雪景色や冬鳥などを観察できるなどバードウォッチングの醍醐味を存分に味わうことができるからである。

そして最後に、地域の自然に親しみを持てるという点もメリットに加えたい。探鳥地が身近な場所であれば、自分の住む地域の自然について、より深く知ることができる。また、地域の自然保護活動に参加したり、地域の人と交流したりすることで、自然と人との関わりに親しみを持つことができると思うからである。

以上のように、探鳥地を身近な場所で探すことはバードウォッチングを趣味として継続させるためには重要な要素だと思う。身近な場所で、「野鳥」を探す前に、まずは素敵な「探鳥地」を探すことから始めたい。


探鳥地が身近にあることのデメリット

では、探鳥地が身近にあることにはデメリットは存在するであろうか。身近な場所に探鳥地があることのデメリットとしては、次のような点が考えられる。

  • 野鳥の種類が限られる
  • 人の影響が大きい
  • マナーの低下が起こる

まず考えられる短所は、野鳥の種類が限られるということかも知れない。身近な場所に多くの種類の野鳥が観察できるような都合のよい探鳥地をあるならバードウォッチングに苦労はしないはずである。

しかし、例えそのような都合のよい探鳥地が身近な場所にあったとしても、同じような環境や植生の場所ばかりでは、観察できる野鳥の種類にも限界がある。希少な野鳥や特殊な生態の野鳥を観察したい場合には、遠くても別の探鳥地に出掛けて行く必要があると思う。

住居地から身近な場所であれば、人の活動や都市開発の影響が大きいので人の影響が大きいのは、言わばやむを得ない短所の一つかも知れない。都市部では野鳥の生息地が破壊されたり、野鳥が人に慣れすぎたりすることがある。また、人が多く住む場所では、騒音やゴミなどの環境汚染も問題になっている。ゴミを求めてやってくるカラス(野鳥の一種ではあるが)の存在は、バードウォッチングの対象にする野鳥にとっては迷惑な存在である。

マナーの低下が起こるということもデメリットの一つに数えたいと思う。探鳥地が身近な場所にあれば、気軽に行ける反面、マナーを守る意識が低下することがあるかも知れない。例えば、立ち入り禁止の場所に入ったり、餌付けや音声誘引をしたりするような禁止行為は、野鳥や自然に悪影響を与えるだけでなく、他の観察者や地域の人に迷惑をかけることにもなる。

以上のように、身近な場所で探鳥地を見つけることにもデメリットがある可能性がある。しかしながら、これらのデメリットは、自分の行動や意識によって防ぐことができるものばかりである。野鳥や自然に敬意を持ち、マナーを守って観察や写真撮影することが大切である。これらのマナーを守れるのであれば、探鳥地が身近にあることのメリットの方がデメリットよりもはるかに大きいと私は思う。


私にとっての身近な探鳥地

私は今、住民票がある神戸市中央区を離れて、三重県名張市桔梗が丘というところで生活することが多くなっている。幸いにも神戸と違って自然が多く残されている場所である。私が探鳥地の一つとして通っているのは、桔梗が丘10号公園(別名では「桔梗の森公園」)である。この公園は、桔梗が丘住宅地のほぼ中央にある公園であるので私の自宅からも徒歩圏内である。

桔梗が丘10号公園の面積は、約3.2haもあり、公園内にはため池が三つもあって(現在、孫蔵池には水が溜まらず、枯れ池となっている)、富士講田池には冬に水鳥も渡ってくる。

富士講田池では6種類の水鳥が観察できるという。

桔梗が丘10号公園・富士講田池で観察できる水鳥一覧

今年(2023年)も12月になると、富士講田池にはヒドリガモが多く渡来していた。

ヒドリガモは、カモ目カモ科マガモ属に分類される鳥類で、オスは茶色の頭に頭頂から額にかけてクリーム色の筋が入っているのが特徴的で、メスは全体に茶色である。

オスは甲高い声で鳴き、メスは低い声で鳴くという。

日本へは冬鳥として渡来し、主に植物食で、水面に浮かぶ植物の葉、茎、根、種子等を採食するが、ときに水生昆虫や軟体動物を食べることもあるという。

桔梗が丘10号公園丈六谷池でカワウらしき鳥一羽を見つけたが、警戒心が強く近寄ることは全くできなかった。人間の気配を感じるとすぐに飛び去ってしまった。

桔梗が丘10号公園にはヒドリガモやバンなどの水鳥だけではなく、エナガ、シジュウカラやメジロなどの小鳥からハイタカなどのタカ類まで、年間約三十種類の野鳥が観察できるらしい。非常に楽しみな探鳥地であるといえる。

残念ながら私はまだ目撃した経験はないが、運が良ければ珍しい野鳥にも出会うことができるらしい。

桔梗が丘10号公園では、比較的大きなため池を中心に雑木や野草がほぼ自然のままに残されている。この自然豊かな環境が維持管理されているので、多くの昆虫が集まり、それを目当てにさまざまな野鳥を引き寄せられている可能性が高い。池の周囲には遊歩道も整備されており、住宅地の中にある割にはバードウォッチングには適した環境である。

名 称桔梗が丘10号公園(別名:桔梗の森公園
所在地三重県名張市桔梗が丘六番町1

あとがき

私はバードウォッチングのために毎回、三重県上野森林公園まで出かけていたが、自宅から車で片道30分程度は要する。元来、出不精の私には結構、ハードルが高い。そんな私は、近くの理髪店で何気ない会話から住宅地のなかの公園がバードウォッチングが楽しめる場所でもあることを教えて貰い、早速、それを確かめに行ってきた。

野鳥が活発に動き回るのは早朝であることが多い。そのため、バードウォッチングに最適な時間帯は早朝から午前中であるのも経験上、確かなことである。特に夏は暑くなるので、早朝に観察に行くことが多い。このような観点からも探鳥地は身近な場所にあった方がよいに決まっている。

しかしながら、季節や場所によっては、昼間や夕方にも見られる野鳥がいるので、自分が観察したい野鳥の生態を調べて、バードウォッチングを楽しむというのが自然との付き合い方だと思う。

私は、桔梗が丘10号公園(桔梗の森公園)と三重県上野森林公園で、バードウォッチングを楽しむと共に野鳥の写真撮影の腕を向上させたいと思っている。